アレクサンダーの手記 | Memoria de Alexander [Terminal Antártica de Transporte]

私の父、エドワードは同じ貴族出身のスペンサー卿と協力して始祖ウィルスを発見し、軍事利用の為の研究をかさねた。

やがて研究成果が出はじめ、始祖ウィルスの変異体を総じてT-ウィルスと呼ぶようになった。

その研究をカモフラージュするために父達はアンブレラ製薬を設立した。

息子の私は遺伝子工学が専門で、父の研究をサポートするための極秘プロジェクトを進めていた。

しかし、私の研究は難航しプロジェクト半ばにして父は亡くなってしまった。

私の代で、T-ウィルスの研究において他の研究者に大きく遅れを取り、偉大なる始祖ベロニカから始まるアシュフォードの家名を地に落としてしまった。

このままでは、アンブレラをスペンサーに支配されてしまう。

スペンサーに悟られぬ様、プロジェクトを早急に進めなければならない。

私は全てを考慮し、南極の廃坑跡を利用した輸送ターミナルに大規模な最新研究設備を用意することにした。

設備内には今は亡きトレバーが残した我が屋敷の設計図を基に同じ部屋を造らせよう。

機密保持の為、この極秘プロジェクトをコードネームで呼ぶ事にする。

それは、私が再来を望んでやまない美しきアシュフォードの始祖ベロニカ。

彼女の名にふさわしい研究結果が、再びアシュフォードに栄光をもたらすにちがいない。

 

アルフレッドの告白手記 | Nota de confesión de Alfred [Residencia Privada]

アレクシア、天才にして類まれなる美しさを持つ私の妹。私のすべて。

私はアレクシアが望むならばどんな困難も乗り越え、私の命を懸けても目的を果たすだろう。アレクシアのため、父アレクサンダーの代で没落してしまったアシュフォード家の再興を急がねばならない。アレクシアと共にアシュフォード家の栄光を取り戻すのだ。

再興を果たしたら、高貴なものだけが集う宮殿を建てよう。

アレクシアを下賎の者どもの目にさらしてはならないのだ。

愛するアレクシアに生涯を捧げよう。アレクシアは女王蟻の如くこの地上に君臨し、私はアレクシアに仕える。

ああ、それこそが私の夢であり、私のアレクシアに対する愛の証なのだ。

私はその為にこの世に生を受けた。

クズどもよ、アレクシアと私の足元にひれ伏す日は近いのだ。

愛するアレクシアに捧ぐ アルフレッド・アシュフォード

 

アルフレッドの日記 | Diario de Alfred [Terminal Antártica de Transporte]

1月30日

南極のホールには開かずの間がある。

何が隠されているのかは知らないが、入る方法は分かっている。

私たち親子3人が身につけているアシュフォード家正統後継者の証、あの3つの宝石を使えばいい。問題は父上の証をどうやって手に入れるかだ。

2月17日

遂に開かずの間に入る事に成功した。

まさかアレクシアと私の出生にこんな秘密が隠されていたとは・・・・・・

父が憎い。あの無能な父、アレクサンダーが憎い。私たちは、父の失敗の尻拭いの産物だったのだ。もう父には任せておけない。

アシュフォードの栄光は私たち兄妹二人で取り戻してみせる。

私には、アレクシアがついている。何も恐れる必要はないのだ。

3月3日

アレクシアが例の人体実験を実行に移した。

無能な父も最後にアシュフォード家の役に立てるのだから本望だろう。

あとは執事のハーマンに悟られないよう、事を進めるだけだ。

4月22日

例の実験は失敗に終わった。父は最後まで役に立たなかった。

しかも、危険な化け物になって手が付けられないため、地下独房に縛り付けて監禁した。だが、アレクシアは何かをつかんだ様子で、あろうことか自分自身を実験体にすると言いだした。

そのためにアレクシアは15年間、眠りにつかねばならないというのだ。

あの男のせいで私は15年もの間、アレクシアに会う事が出来ない。しかし、アレクシアは私を信用して眠りにつく。アレクシアを守れるのは私だけなのだ。

 

解剖医の手記 | Nota del anatomista [Prisión]

私の心の中には悪魔が棲みついている。時折その悪魔が引き起こす激しい衝動を私は押さえる事が出来ないのだ。

それは残酷な儀式・・・他人の苦痛に歪む顔・・・悲鳴・・・激しく繰り返される痙攣・・・そして死に至る様を悪魔と鑑賞する。

アルフレッド様はそんな私を認めてくださり、儀式の為の薬品を研究する設備や拷問道具を用意して下さったのだ。

アルフレッド様の御厚意に背く事があってはならない。特にあのお方と私だけの秘密の聖域・・・この医療棟にある地下室のことは、絶対に外部へ漏洩させてはならない。

お預かりしている聖域へのキーは肌身離さず持ち歩いているが、万一他人の目に触れたとしてもそれがキーだとは到底想像できないだろう。

アルフレッド様の信頼を失う時、私の人生も破局を迎えるのだから。

 

執事の置き手紙 | Carta de renuncia del mayordomo [Terminal Antártica de Transporte]

アルフレッド様

突然手紙で御暇を告げねばならぬことをお許しください。

思えばお父上であるアレクサンダー卿の代からお仕えいたしまして、長い間アシュフォード家と苦楽をともにしてまいりました。予期せぬ15年前の卿の失踪、アレクシア様の命を奪った研究中の事故。

幼くして当主になられたアルフレッド様は愛する肉親を全て失われた悲しみで今にも壊れてしまわれそうでした。

何の力にもなって差し上げられない自分の無力さ・・・

この世を去ってお詫びしようかとも思いましたが、あちらで卿やアレクシア様に合わす顔もございません。

アシュフォード家執事 スコット・ハーマ

 

コード:ベロニカ報告書 | Informe CODE: Veronica [Terminal Antártica de Transporte]

長年に渡る研究により、知能を司る遺伝因子を特定できた。その因子の塩基配列を組み替える事によって人工的に知能の絶対値を操作する事に成功したのだ。私は、偉大なる始祖の遺伝子を基にその因子を操作して、代理母体の未受精卵に移植した。

予定外だったのは、男女の双子が生まれてきたことだ。

男児の方は、普通より知能は高いが天才ではなかった。

しかし、女児は史上類を見ないほど天才的な知能を備えていた。

彼女は私が目指したもの、まさに偉大なる始祖の再来だった。

二人の名は決めてある。

女児はアレクシア、男児はアルフレッド。

アレクシアは、アシュフォードの名を栄光の極みに高めるだろう。

アレクサンダー・アシュフォード

 

D.I.J.の日記 | Diario de D.I.J. [Casino/Palacio]

12月27日

たたきつけるようなスコールの中 俺が暮らすロックフォート島に赤い服の女が連れられてきた。一体、彼女はどんな事をしたというのであろうか。

長い間ここに暮らしているがこの刑務所に連れられた者は多く生きたまま出て行く者はいない。

銃声と火炎の中、見なれぬ兵士達が現れた。なにかが起きている。刑務所に行くが、赤い服の女はいない。俺は、軍事訓練所に急いだ。

いた。ロックフォートの主が、執ように追いかけている。

うかつにも近づき過ぎていた俺は、シャッターでつぶされるところだった。しかし、持ち前のすばやさで危機を逃れ、外へ出る事が出来た。俺以外の奴ならこうは行くまい。

その後も俺は、赤い服の女を探した。いた。公邸の前、赤い服の女だ。

その時、赤い服の女の背後から金髪の男が、呼び止めると同時に親しげに近寄り、話し始めた。それは突然だった。金髪の男は赤い服の女に襲いかかった。

助けなければ。俺は思った。しかし、金髪の男は、消え去っていた。

あの金髪の男は何者だ。赤い服の女とは、どんな関係なのか?

自爆アナウンスと非常シグナルがロックフォートの最後を知らせた。

俺は急いで輸送機の格納庫に向かった。

爆発と吹き上げる火炎の中、俺達を乗せた輸送機は、飛び立った。

その直後、あの巨大な化け物が輸送機に乗り込んできた。

俺の命がけの協力もあって、赤い服の女は、化け物を上空へとたたき落とした。

まさにバルキリー、破壊の女神だ。

なんてこった。輸送機の着いた先は氷に閉ざされた、南極の輸送基地だ。

その上、先発した輸送機の乗員がT-ウィルスをばらまいて、全てがゾンビ化した死者の世界になっている。

こんな所で、とても生きていけない。早く脱出の手段を見つけ出さなければならない。赤い服の女と別れ、何か役に立つ物をもとめて、基地を探し始めた。

暗がりの中で休憩をしていると何者かが近づいてきたようだ。奴はすぐそこに来ている。扉は閉ざされ逃げ出す事が出来ない。必死になって扉を叩き続けた。

すると、突如扉が開かれた。俺は、わきめも振らず逃げ出した。

しかし俺はチキンではない、絶対に!

立ち止まり振りかえるとそこには、赤い服の女が立って俺を見ていた。

ここはいったいどこだ。でかいエレベーター扉と古い大砲のある部屋で俺は、どこへ行けばいいのか途方にくれ、絶望的な気分だった。

そこに、また奴が現れた。金髪のサングラスの男だ。赤い服の女を羽交いじめにしている。黒いベストの男が駆け込んできた。

金髪のサングラスの男は牢屋の奥に消え、男は後に続き俺も急いでその後を追った。どちらも一歩も引かぬ、激しい戦いだ。赤い服の女の知り合いの男も化け物か?このままでは、勝負はつかぬであろう。

突然の爆発が二人の勝負に水を差した。

今がこの白い恐怖の大地から脱出する最後のチャンスに違いない。

俺は潜水艦のハッチが閉まる直前もぐりこむ事に成功した。

死者の世界から開放され欲望と権力の世界に戻ってきたのだ・・・

D.I.J.

入所許可申請に関するFAX | Fax de solicitud de acceso a las instalaciones [Prisión]

入所許可申請書確認後、入所予定者リストに追加する事。

刑務所守備室長 ポール・スタイナー

入所許可申請書

刑務所D地区入所許可証を申請する。内容詳細は下記の通り。

入所者: カール・グリシャム

入所目的: 下記物資搬入のため。

1.メタルインダストリー社の新製品 「TG-01」サンプル

2.刑務所発注分の各種生活物資

備考:

1.運搬用トラックにて入所予定

2.「TG-01」サンプルは指定のアタッシュケースに保管

HUNKの報告書 | Informe de HUNK [Centro Militar de Entrenamiento]

アルフレッド・アシュフォード所長殿

本日、16:32

アンブレラ輸送基地より大型B.O.W.カプセルを伴い無事到着しました。

輸送時には厳重な注意を払い到着後、規程108項目のチェックはオールグリーンであることを確認しました。現在は冷凍状態で保存してあります。

しかし、普段は特殊任務に赴くはずの自分達がなぜ今回はたかだか氷漬けのカプセル1つを運ぶような任務に回されたのでしょうか。

最高機密だとしても、輸送任務上、内容物についての情報をある程度はいただきませんと安全を保証することができません。まして内容物が危険なものなら、なお更です。今後、このような任務の際には情報の提供をお願いいたします。

それにしても、ここはあの頃と全く変わっていないようです。

この軍事訓練所で過ごした日々が懐かしく思い出されます。

自分達は本日 23:00より別途任務に赴きます。

アンブレラ特殊工作部隊所属 HUNK

メッセージカード | Mensaje en tarjeta [Residencia Privada]

偉大な軍人になられたお兄様のお力で栄光のアシュフォード家再興を果たして下さい。

アレクシア・アシュフォード

当主御継承の祝詞 | Mensaje al nuevo cabeza de familia [Palacio]

アルフレッド様

この度のアシュフォード家当主御継承心よりお喜び申し上げます。

つきましてはアシュフォード家の慣例に従い、祝品である陶器の壷を贈らせて頂きます。

この慣例は聡明さとその美しさで名高い我がアシュフォード家創始者ベロニカ様に当時の執事が記念の品として金色に輝くティーカップを作らせて贈った事に由来しています。

二代目当主のスタンリー様、スタンリー様のご子息であり三代目当主のトーマス様に仕えた者も、ベロニカ様にあやかり同様の品を職人に作らせて贈りました。

その後当主の座はトーマス様とは双子のご兄弟であるアーサー様へ・・・アーサー様からあなた様のおじい様であるエドワード様へと受け継がれ、我がアシュフォード家は最盛の時を迎えるに至ったのです。アンブレラという大製薬会社の設立もエドワード様のご活躍の賜物でございます。

しかし、エドワード様がお亡くなりになり、あなたのお父様アレクサンダー様が当主をご継承なさった頃から、徐々に栄光のアシュフォード家にも翳りが見えはじめたのでございます。

あなた様のお導きにより、再びアシュフォード家に、この壷の如き永遠の輝きが宿らんことを祈って

アシュフォード家執事 スコット・ハーマン

新聞の切り抜き | Recorte de periódico [Residencia Privada]

天才少女、10歳で有名大学を首席卒業!

国際企業アンブレラ製薬は、少女を主任研究員として招待!

パスナンバーの伝言メモ | Memorándum sobre el número de contraseña [Centro Militar de Entrenamiento]

緊急時に作動する生物実験室のドアロックシステムだが、あれはお前も知ってのとおり、4桁のパスナンバーで解除されるようになっている。それくらいは覚えているよな?

今回システム管理者から定期的にパスナンバーを変更するように指示がきたんだが、お前ときたらパスナンバーやら化学式やらの重要なことを書いたメモをいつも無くしちまう。

そこでだ、生物実験室の奥に赤い人骨の絵がかけてあるだろう。

今回はそのサインのナンバーをそのままパスナンバーにすることにした。

メモを無くしてしまった場合は絵を見るようにするといい。

もっとも、緊急時のパスナンバーなんか使うことはないだろうがな。

まあ、そういうことだ。うっかり屋。

囚人の日記 | Diario del prisionero [Prisión]

5月13日

異様な臭気の漂うこの部屋…

この蒸し暑さといい時折屋根を叩くスコールといい、かなり南にある場所だという事は察しがつく。

二段ベッドの下にいるボブという男が話の合う奴だったのはせめてもの救いだ。

5月16日

ボブから信じられない話を聞いた。

彼は、この施設のアルフレッドという所長の元側近で、些細なミスをしたために、ここへ放り込まれたというのだ。

こんな所に居たら、奴に何をされるか分かったもんじゃない。

5月20日

突然、軍服を着た連中がやって来て、

ボブをギロチン台の奥にある棟に連行していってしまった。

明日の夜中そっと抜け出し、ボブの様子を見に行こうと思う。

噂では、その不気味な棟に連行された者は二度とそこから出てこれず、その数日後、連行された人数分の黒い袋が運び出されるというのだ。

ボブは、一体どうなるのだろう。

5月21日

あんな所へ行くんじゃなかった。

棟から聞こえてきたのは何者かの不気味な笑い声と、耳をつんざかんばかりのボブの悲鳴…

気が付くと私はベッドの上で丸まり、体中に冷や汗を掻いていた。

やがて日が昇ったが、それでもなお私の体は震え続けていた。

5月27日

あの日以来、部屋の仲間が次々と連行されていき、残されたのは私ただ一人。

次はきっと私の番だ。

私達は、アルフレッドの奴に弄ばれ、殺されるだけの玩具に過ぎなかったのだ。

今日もろくに眠れぬまま日が昇った。また長い一日が始まる。

女王蟻の研究レポート | Informe de investigación de la hormiga reina [Terminal Antártica de Transporte]

女王蟻の遺伝子に古代ウィルスの名残を発見して以来、蟻塚をつくり蟻の研究に没頭している。

蟻の生態は、まさに理想的だ。1つの蟻塚には、一匹の女王蟻が君臨しており、兵隊蟻や働き蟻は女王蟻の奴隷だ。自らの命を女王蟻に捧げている。

女王蟻の死は、即ち蟻塚そのものの破滅を意味する。兵隊蟻や働き蟻は女王蟻がいれば、いくらでも代わりが利くのだ。

まさに、私と他の愚民共との関係にふさわしい。

スペンサーが発見した始祖ウィルスに女王蟻の遺伝子を移植し、理想的なウィルスの開発に成功した。

役立たずの父の体で実験をしてみたが、予想通りウィルスの影響による細胞の急激な変化に、肉体だけでなく脳細胞も破壊されてしまった。

また、体内に特殊な毒ガスが発生しており、ブルーハーブでは効果が無いので、万一のために解毒剤を作りB2の武器・薬品倉庫の薬品棚に保存しておいた。

想像以上のポテンシャルを秘めた、このウィルスをT-Veronicaと名付けることにした。このすばらしいウィルスの力を我が物にする方法を見つけた時、私の偉大な研究が完成するのだ。

アレクシア・アシュフォード

強化耐蝕合金 欠陥報告 | Informe: Aleación Anti-corrosiva Mejorada [Centro Militar de Entrenamiento]

強化耐蝕合金「ディプロイド」を新型B.O.W.の保存用カプセルに採用する予定でしたが、急きょ中止が決定しました。

その理由は「ディプロイド」が強い酸を含むあらゆる液体に優れた耐性を誇っていたにも関わらず、2種類の薬品「クレメントα」と「クレメントΣ」の混合液に浸すことで、簡単に溶けてしまう欠陥が判明したからです。

新型B.O.W.の危険性を考慮すると、カプセル素材の選定に1つの例外も認めるわけにはいきません。保存カプセルの素材に対して不採用が決定した今、この「ディプロイド」を用いて作られたのは、結局のところインディゴブルーに輝く「イーグルプレート」のプレート部だけという事になってしまいました。

〜「クレメント系薬品」について〜

αは銃整備に使う化学薬品で、特に変わった性質はありませんが、Σは一定温度で青に変色する性質があります。(余談ですが、この温度は偶然にも訓練所の完成日と同じ数字です。)

Σが特異な現象を有していることから、「クレメント系薬品」には未知の性質が隠されていると思われます。今後、新たな特性が判明しましたら、再度ご報告いたします。

隠し通路に関するメモ | Nota del pasaje secreto [Centro Militar de Entrenamiento]

高台に建つアレクシアと私の屋敷へとつながる通路が、最近ひどく傷んできている。

いくらアレクシアを下賎な者共の目にさらさぬためとはいえ、いつまでも原地人が造った地下水道など使ってはいられない。

そうだ。囚人共に橋を架けさせればいい。

アレクシアにふさわしい栄光へとつながるような橋を。

もちろん秘密を知った者は後で全員始末するつもりだ。

橋が完成したら、地下水道奥の扉さえ塗り固めれば、入り口にはジオラマの仕掛けを施してあるので誰一人として気付くはずもないだろう。

アルフレッド・アシュフォード

秘書の手記 | Nota del secretario [Palacio]

私がアルフレッド閣下にお仕えするようになり、今年で4年目になる。

だが、たとえ側近であろうと閣下が気を許される事はない。

今もなお、閣下の私邸に出入りする事は固く禁じられている。

噂では、高台に建てられてた閣下の私邸で双子の妹である

アレクシア様とお二人で暮らされているそうだ。

私も、偶然私邸の窓辺に立つ人影を二度ほどお見かけした事があるだけだが、あの方が美しいと噂されるアレクシア様なのだろう。

一度この件に関して閣下にお尋ねした事があるが、閣下の激しいお怒りをかってしまった。

閣下は側近といえども容赦なさらない方だ。

これ以上の余計な詮索は私の命にかかわるだろう。

それにしても、なぜ閣下はアレクシア様との私生活を、ひた隠しにされるのか、私には不思議でならない。

ロバート・ドーソン

セキュリティファイル | Archivo de seguridad [Terminal Antártica de Transporte]

この研究所には、アシュフォード家の最高機密が保管されている。

万が一の事を考え、制御室に機密を消滅させる自爆装置を設置し、コンピューターから作動させる、起爆コードを設定する事にした。

起爆コードが使われると、移動をスムーズに行う為に全てのドアロックは解除される。格納庫に直結したエレベータを使えば短い時間でも脱出できるであろう。

起爆コードは、全ての計画の元になった偉大なる始祖、美しき人をたたえる。

アシュフォードに栄光が輝いている。

アレクサンダー・アシュフォード

TG-01の製品説明書 | Descripción del producto TG-01 [Prisión]

貴社の皆様には日頃より弊社製品をご利用いただき、感謝いたしております。

さてこの度弊社の技術を結集させ探知機非反応特殊合金「TG-01」の開発に成功致しました。

-TG-01の優れた特徴-

1.金属反応を探知するあらゆるセンサーに反応しない。

2.入出国の際のレントゲン検査に映らない。

3.強度に優れ、軽量である。

今後は本新素材を使用した様々な武器の開発を予定しております。製品サンプルを同梱いたしますので、ご利用のほど御検討をよろしくお願いいたします。

メタルインダストリーCO. 開発計画主任 カール・レッドヒル

ユーザーズマニュアル | Manual de usuario [Prisión]

3Dオートデュプリケーター -ユーザーズマニュアル-

当社新製品

3Dオートデュプリケータは異なる二つの機械部で構成されている工作機械です。

3Dスキャナー部

立体物を3Dデータ化する機械です。

スキャナー部のトレイに加工元となる素材をセットすれば、簡単操作でスキャニングが開始されます。スキャニングされた加工元素材は3Dデータ化され、オートデュプリケーター部に自動転送されます。

オートデュプリケーター部

自動で立体加工を行う機械です。

加工用素材を機械にセットすると、3Dスキャナー部でスキャンされた3Dデータに基づいて加工が開始されます。加工は極めて忠実に行われ、仕上りは加工元素材と寸分違わず、美しく仕上ります。

ウィルス研究レポート | Informe de investigación del virus [Terminal de Transporte Antártica]

女王蟻から採取したT-Veronica研究すればするほど、その秘められたポテンシャルには驚かされる。

私は遂にウィルスを自分自身に移植し、その力を得る方法をつきとめた。

父で実験した時の失敗を回避するには低温でウィルスの活動を押さえ、緩やかに細胞を変化させればいい。

私の計算では、ウィルスに対する免疫を持ち、共存できるようになるまで15年はかかる。その間、私を守るのはカプセルと忠実だが無能な兵隊蟻である兄だけだ。だが、絶大なる力を得る為には多少の犠牲やリスクは止むをえない。

復活の時、私は女王として目覚める。そして我が子らによってT-Veronicaが世界中に放たれ、地球上の全生物が私の僕となる。

そう、地球も私の蟻塚のように美しい一つの生態系となるのだ。

アレクシア・アシュフォード

作業員の日記 | Diario del trabajador [Terminal de Transporte Antártica]

10月30日

巨大企業アンブレラ製薬に入社して、一生楽ができるはずだったのに、こんな所で運送屋とは冗談じゃねえ。配置転換願いを出したってのに、奴ら完全に無視してやがる。これじゃ監禁だ。仕事はきついし、娯楽の一つも無いときてる。

死にたくなるぜ、まったく。

11月3日

突然、休暇が取り消された。

アルフレッド所長のミスで人手が足りなくなったって話だ。

あの能無し所長、俺達を物扱いしやがって、許せねえ。

11月5日

こんな所に8年も勤務している物好きな奴に面白い話を聞いた。

ここの地下深くにある独房には、10年も前から監禁されている奴がいて、そいつは”ノスフェラトゥ”と呼ばれ恐れられてるそうだ。バカげてやがる。

11月10日

真夜中に地の底から響いてくるような不気味なうなり声で目を覚ました。

あんな噂話にびびってこんな夢をみるなんて我ながら情けねえ。

まあ、誰だってこんな所に監禁されてりゃおかしくもなるぜ。